
新築を建てようとし時に、屋根材の種類はどんなものがよいのかな?と考える人もおられるでしょう。また、屋根のリフォームをしようと考えた時に、次の屋根材の種類はどんなものがよいか?と考える方もおられるでしょう。
そこで、今回は屋根材の代表的な4つの種類。そのメリットと欠点とは?をお伝え致します。
屋根材とその種類は?
屋根をどうするか考えた時に、気になるのは、どんな屋根材を使えばよいのか?という事ですよね。屋根材の種類と一言で言っても、いろんなメーカーから様々な種類の屋根材が提供されています。
屋根材を調べても専門用語ばかりで、プロでしかその違いが分からないなんて事もあるでしょう。
そこで、素人の人でも分かるように簡単に屋根材の種類をまとめてみると、屋根材は大きく分けて4種類あります。
粘土瓦、セメント瓦、化粧スレート、ガルバリウム鋼板というように、屋根材は大きく分けると4種類に分かれます。
次にそれぞれの特徴をみて行きましょう。
粘土瓦の特徴
まず1つ目の屋根材の種類は、粘土瓦です。
粘土瓦は日本古来から使われている瓦で、一般的に瓦と言うとこ粘土瓦を指す事が多いです。
また、粘土瓦は、大きく分けると、釉薬瓦(ゆうやくかわら)と、いぶし瓦の2つのタイプに分かれます。
それぞれを見て行きましょう。
釉薬瓦のメリットと欠点
釉薬瓦のメリットは、表面にガラス質のうわ薬をかけている瓦です。この釉薬瓦の特徴としては、耐久性がとても良いことです。
瓦の表面がガラス質なので水が瓦に浸透しません。なので、瓦自体が長持ちするのです。
よく外壁と一緒に屋根も塗り替えるという事もありますが、釉薬瓦の場合は塗装を行う必要はほぼありません。メンテナンスがほとんど必要ないと言うのもその特徴の一つです。
釉薬瓦の欠点として、表面のガラス質が経年劣化によるいヒビが入ることがあるという事です。釉薬瓦にヒビが入ってしまうと、白く色あせた状態になってしまい、住宅の景観を崩してしまいます。※白く見えますが、瓦そのものの品質事態には問題はありません。
いぶし瓦のメリットと欠点
いぶし瓦とは、無釉薬瓦の一種で、釉薬瓦と違って表面が素焼きの状態の瓦となっています。瓦の表面に何もつけずに作る瓦です。※無釉薬瓦には、いぶし瓦以外にも、素焼き瓦、錬込瓦、窯変瓦などがあります。ここでは、いぶし瓦が最も一般的な素焼きの瓦であることから、いぶし瓦をメインに説明させて頂きます。
いぶし瓦は、瓦を作る工程の中で、燻す(いぶす)事から、いぶし瓦と呼ばれています。
粘土瓦は日本古来の瓦と冒頭でお伝えしましたが、厳密に言うと、このいぶし瓦がそれにあたります。
神社やお寺などの屋根材として使われている瓦が、いぶし瓦です。
メリットとしては、釉薬瓦と同様、塗り替えなどのメンテナンスが不要な事です。また、神社やお寺でも使われいる事から、和風の家や和モダンな家にしたい人にとっては、とてもおしゃれな瓦とです。
素焼きだと、釉薬瓦と違って水が浸透して劣化が早くなったりしないの?疑問を持たれる方も多いです。
ですが、いぶし瓦は、表面を燻す(いぶす)ことによって、炭素の膜を表面作ります。この炭素の膜がある事によって、耐久性が高くなるわけです。
欠点としては、炭素の膜で覆っているとはいえ、釉薬瓦よりも水分が浸透しやすいという事です。つまり、劣化が早いという事です。そうなると瓦自体に問題が発生したりするので、瓦を張り替える必要がでてきます。
釉薬瓦、いぶし瓦のどちらを取っても耐久性は高いです。塗り替えなどのメンテナンスの必要もほとんどありません。
とはいえ、瓦がズレたり、劣化して割れたりすると当然張り替える必要が出てきます。また、瓦そのものに重量があるので、軽い屋根材に変える必要がでた場合、他の屋根材を検討すると良いでしょう。
なので、目安として築10年ほどで点検をして、補修などを行うと良いでしょう。この屋根材の葺き替えの目安としては、30年から40年ほどで葺き替えを検討してみて下さい。
実際に、粘土瓦に葺き替えた事例を知りたい方はこちらの記事を参考にして下さい。
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粘土瓦へ屋根材の吹き替えを行った事例。
セメント瓦の特徴
2つめの屋根材の種類は、セメント瓦です。
セメント瓦とは、文字どおり砂とセメントを混ぜて作った瓦の事です。セメントの量によってコンクリート瓦と呼ばれたりもします。
メリットとしては、価格がとても安い事です。また基本的にセメント瓦は塗装を施すため色合いが豊かなのもその特徴の一つです。
欠点としては、塗装が剥げて劣化してしまう事です。塗装がはげると、藻や苔が生えてきてお家の景観を損ねてしまいます。
また、塗装が剥げてしまうと、セメント瓦が雨などの水分を吸収してしまいます。すると、セメント成分のカルシウムが流れ出てしまい、少しの衝撃で割れてしまいます。一度、弱くなってしまうと元には戻りません。
なので、セメント瓦そのものが弱くなる前に、塗装をする必要がでてきます。
5~6年ごとに点検をして、10年目で外壁の塗装と一緒に塗り直す事で長持ちさせることができます。葺き替えにかんしては20年目で検討するとよいでしょう。
実際に、セメント瓦から粘土瓦に葺き替えた事例を知りたい方はこちらの記事を参考にして下さい。
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セメント瓦から粘土瓦へ屋根材の吹き替えを行った事例。
化粧スレートの特徴
3つ目の屋根材の種類は化粧スレートです。
化粧スレートとは、セメントを主に使い、繊維と混ぜ合わせる事によって、強化されている屋根材の事です。
厚みが5ミリほどで、薄く、粘土瓦などと違って屋根材そのものがフラットになっています。
メリットとしては、粘土瓦に比べて価格が安価で、工賃も安めであるという事です。この屋根材はカラーバリエーションも豊富なので、デザイン性も高いです。また屋根材としては軽量なので、耐震性に優れているのもその特徴の一つです。
洋風のお家との相性が良いため、最近ではポピュラーな屋根材です。
欠点としては、セメント瓦同様、屋根材の表面を塗装してあるので、年数が経つと色あせえてきたりします。そのため塗り替えの必要が出てきます。また、粘土瓦に比べると耐久性は、低くなっています。屋根材そのものも5ミリほどの薄さなので、強度が低いというの物欠点の一つです。
メンテナンスとしては、化粧スレートは5~6年ごとに点検をして割れやズレが無いかを確認しておくとよいでしょう。
また、外壁塗装と同時に屋根材の塗り替えも同時にすると、長持ちさせることができます。
最新の製品では色が長持ちしたり、割れにくいなど耐久性の高い商品が出てきてもいます。
ガルバリウム鋼板の特徴
4つめの屋根材の種類はガルバリウム鋼板です。
ガルバリウム鋼板の屋根材とは、鉄の板の表面に亜鉛とアルミ等でメッキ加工をした屋根材です。
メリットとしては、比較的価格が安価な事です。安価な割には耐用年数も30年ほどと言われており、長いのが特徴です。
薄くて軽量なので耐震性にもとても優れています。金属で出来ている屋根材とはいえ、比較的さびにくいというのもその特徴です。
欠点としては、錆びにくいとはいえ、金属なのでサビが出てくるという事です。そのため、塗装をする必要がでてきます。築10年程立った時に、外壁塗装と同時にガルバリウム鋼板の屋根材も塗り直すとよいでしょう。
目安として、5~6年で錆がきてないか色落ちが無いかを点検して下さい。ポイントとして錆が来る前に塗り替えを行うのが長持ちさせるポイントです。
まとめ
ここまでに、屋根材の代表的な4つの種類。そのメリットと欠点とは?についてお伝えしました。
それぞれの、メリットデメリットをざっくりお伝えしましたが、最も良いのは地元のリフォーム会社さんに聞いてみるのが最もよいです。
正直な所、どの屋根材が最も良いかと言うのは、予算や施主様の趣向によって変わってきます。
ネットで検索をしても、あるサイトはこれが良いと言っているけど、違うサイトではこっちの方が良いという話題ばかりです。
また、それぞれの特徴にしても、細かな特徴はサイトによって違ってきます。同じ種類の屋根材でもメリット・デメリットがサイトによって違ってくるのは、業者の価値観の違いです。
その業者さんがどんな価値観を持って取り組んでいるかによって説明の仕方が変わってきます。
最も良いのは、地元の業者さんにお話を聞いて、あなたのお家に合った最もベストな解決策を教えてもらう事です。
ネットでは伝えきれない事まで教えてくれるので、いったい誰の言っている事が正しいんだ!!となった時は、プロに相談する事をお勧めします。